繰り返す腹痛に悩んでいる方へ

症状チェック

繰り返す腹痛に悩んでいる方へ 診断までに15年かかるといわれている病気があります

監修:足立 智英 先生
(東京都済生会中央病院 脳神経内科/総合診療内科、芝浦スリーワンクリニック・ポルフィリン症外来)

急性肝性ポルフィリン症(AHP)は、10万人に1人とされるとても稀な病気です。
主な症状は、繰り返し起こる強い腹痛ですが、内視鏡、腹部CTや腹部エコーなどの画像検査、血液検査では異常がみられません。
そのため、この病気を診断するのは非常に難しく、診断されるまでに15年かかることもあるともいわれています。それでも、きちんと診断されれば、腹痛を引き起こす誘因(飲酒や特定の薬剤など)を避けたり、症状を改善する治療をはじめることができます。

急性肝性ポルフィリン症(AHP)

急性肝性ポルフィリン症(AHP)ってどんな病気?

  • 急性肝性ポルフィリン症は、数日続く腹痛発作が繰り返し起こる病気です。
  • 強い腹痛に加えて、背中や足の痛み、しびれや脱力感などが起こります。
  • 強い症状が現れているときには、尿の色が赤褐色になることがあります。

急性肝性ポルフィリン症の強い発作時の症状

急性肝性ポルフィリン症の強い発作時の症状のイメージ図
すべての症状があらわれるわけではありません

どんなときに症状が起こりやすい?

急性肝性ポルフィリン症では、何らかの誘因で起こる強い腹痛発作と、症状のおさまる慢性期を繰り返します。強い腹痛発作は数日間続きます。

どんなときに症状が起こりやすい?のイメージ図

※ 女性の場合は、プロゲステロン(黄体ホルモン)により症状が悪化するため、生理に強い腹痛があらわれやすいことが知られています。

どのような症状がありますか?

どのように診断しますか?

尿検査で診断します。

尿検査のイメージ画像
  • δ-アミノレブリン酸(ALA)
  • ポルフォビリノーゲン(PBG)

検査項目

この病気の検査を受けてみようと思われた方へ

急性肝性ポルフィリン症の診断には
尿検査(δ-アミノレブリン酸:ALA、ポルフォビリノーゲン:PBG)が有用です。
症状をチェックして、かかりつけ医にご相談ください。